こんにちは。電気屋のなかじんです。
今回は寒い冬に欠かせない暖房家電のお話しです。
暖房家電の特徴や使い始める時の注意点、購入する時のポイントを
ご紹介していきます。
まず初めに重要なこと
石油ファンヒーターや石油ストーブには欠かせない灯油ですが、
ご使用に関しての注意点です。
シーズン後に使い残した古い灯油は使わないこと
適切に保存できていない持ち越し灯油は劣化している可能性が高いです。
灯油以外の油や水、ごみなどの異物が混入した灯油は(不純灯油)使用せず、
新しい灯油を使用して下さい。暖房器具の故障や異臭など発生する場合もあります。
(※最悪の場合は一酸化酸素中毒の危険性もあり)
灯油の保存方法
直射日光を避け、紫外線を通しにくい色の付いた灯油ポリタンクに入れ、
火気や雨水・ごみなどの影響を受けない場所に置くようにしましょう。
(※ポリタンクのふたはしっかりと閉めましょう)
古い灯油はほとんどのガソリンスタンドで無料で引き取ってくれるよ
暖房家電ごとの注目ポイント
それでは暖房家電の特徴や購入する際のポイントを押さえていきます。
暖房家電と言っても色々な種類があるので、それぞれ見て行きましょう。
1.石油ファンヒーター
寒い冬の定番と言えば石油ファンヒーター。
即暖性に優れ、部屋全体を暖めることができます。
建物の構造が木造かコンクリートで性能が変わってきます。
建物の構造や部屋の畳数などよく確認してから購入しましょう。
機種によって着火方式が異なります。
着火方式 | 着火 | 臭い | 消費電力 |
ブンゼン式 | ◎ | ◎ | △ |
ポンプ噴霧式 | △ | ◎ | ○ |
消臭機能に優れた機種が多く、さらにその上のプレミアム消臭が搭載された
機種もありますので、臭いに敏感な方はそちらを選ぶのも良いでしょう。
フィルター清掃で暖房効率が変わってきます。
性能をフル活用するにはフィルターの掃除をこまめに行いましょう。
(掃除機で埃を吸い取ったり、水またはぬるま湯で洗ってしっかり乾かす)
暖房効率が改善され、無駄な灯油の消費を防ぐことができます。
石油ファンヒーターのデメリット
- 定期的な換気が必要です。
- あと給油の手間があります。(寒い時ってこれが面倒なんですよね)
2.石油ストーブ
部屋全体をしっかりと暖め、電気を使用しないので災害時や停電時にも使用可能。
炎が見えるので視覚的にも暖かさを感じることができます。
遠赤外線効果
遠赤外線の効果で、体内に熱がじんわりと伝わり暖かさを感じやすくなります。
やかんや鍋を活用しよう
天板の上にやかんを置いてお湯を沸かせば加湿の効果を得ることができます。
また、同様に鍋を置いて調理ができます。(吹きこぼしには注意しましょう)
みかんを焼く人も多いですよね。焼くことで甘みが増します。
広い空間には業務用石油ストーブがおすすめ
木造なら40畳以上、コンクリートなら60畳以上の広さでも使用できる
対流型の石油ストーブもあります。人が多く集まる場所に最適ですね。
石油ストーブのデメリット
- 定期的な換気が必要です。
- 給油の手間があります。(寒い時ってこれが面倒なんですよね。2回目)
- 火傷や火災のリスクがある。
※石油ストーブから離れる際や、小さいお子さんのいる家庭は特に注意しましょう。
3.エアコン
一年中使えるエアコンですが、ここ近年では暖房機器=エアコンのイメージが
大きくなっているように感じます。
特に一人暮らしの若い方に「暖房は何を使っているか?」と質問すると
「エアコンのみ」との返答が多くあります。
なかじん家ではほぼエアコンのみで冬を耐え忍んでいるよ
(脱衣所に電気ストーブはあるけど)
最近のエアコンは部屋全体を素早く暖め、温度設定も細かく調整でき、
なおかつほとんどの機種が省エネ機能を搭載しています。
低外気温暖房能力
これは意外と知られていない部分です。
低外気温暖房能力とは、家の外の気温が2℃の時の暖房能力(kW)のことです。
この能力が高い機種ほど、外気温が低い時でも高い暖房能力を発揮します。
外気温が低下し暖房能力が不足した場合は、他の暖房器具を併用しましょう。
外の気温が氷点下になったらどうすれば…⁉
外気温が-15℃となってしまった場合でも運転可能な機種もあります。
室外機凍結防止ヒーターなど搭載のエアコンがおすすめです。
エアコンのデメリット
- お部屋の空気が乾燥しやすい。(加湿器との併用をおすすめします)
- ハイグレードモデルになると高単価になってしまう。
4.電気ストーブ
寒い外から家に帰り、すぐに暖まりたい時は電気ストーブ一択になるでしょう。
即暖性に優れ、ヒーターの種類によっては数秒で暖かさを感じる
ことができる機種もあります。
発熱体のヒーターには様々な種類があります
- カーボンヒーター
発熱体に炭素繊維が使用されており、遠赤外線効果があります。
比較的安価で出回っており、種類も豊富です。
- シーズヒーター
発熱線と絶縁体を金属パイプでカバーしており、安全なヒーターです。
遠赤外線効果も高く、耐久性の面でも優れています。
- グラファイトヒーター
黒鉛(グラファイト)を発熱体にしており、遠赤外線効果が最も高いヒーターです。
即暖性が高く、通電後数秒で暖かさを感じることができます。
寒い冬の朝に急いで仕事に出かける時は、即暖性の高いグラファイトヒーターが脱衣所にあると助かりますよ。神アイテム。
電気ストーブは一人使いに最適
電気ストーブは局部的な暖かさとなるため、キッチンや洗面所などの
狭い空間での一人使いがおすすめです。
また、エアコンや石油ファンヒーターなど、部屋全体が暖まるまでの
補助的な役割としての使用方法もあります。
電気ストーブのデメリット
- 部屋全体を暖める能力はない。
- エコ運転機能の機種もあるが、比較的消費電力が多く電気代が高い。
5.ホットカーペット
床に座ってくつろぐ日本人には欠かせないアイテムですね。
サイズは半畳~3畳相当の広さが一般的に販売されています。
抗菌防臭・防ダニ・防カビ・防水などの機能もあり(防水は一部機種)
カーペットカバーを丸洗いすることもできます。
(※フローリングタイプは丸洗いできません)
購入時の注意点
購入時の注意点としては、本体+カバーセットの商品と
本体のみの商品と分かれていることです。
家に別のお店で買ったお気に入りのカバーがあるのに、
カバーセットを買ってしまうとカバーの使いどころに困ります。
こたつと併用時の注意点
ほとんどのご家庭がホットカーペットとこたつはハッピーセットで
使用されているでしょう。
ただ、両方とも消費電力が500Wほどあります。
両方同時使用になると電気代が高くつきますので、
ホットカーペット使用時はこたつ側を切ったり、
こたつ使用時はホットカーペット側を切るなど工夫して電気代を節約しましょう。
ホットカーペットの下に断熱マットなどを敷くと省エネ効果がアップします。
ホットカーペットのデメリット
- 部屋全体を暖めることができない
- 低温やけどのリスクがある(小さいお子さんやご高齢の方は特にご注意下さい)
おまけ:冬に大活躍の加湿器
暖房家電ではありませんが、加湿器を使うことで空気の乾燥を防いだり、
体感温度が上がったりして、様々な効果を期待できると思います。
加湿の方法に特徴があるので、それぞれご紹介します。
- スチーム式(水をヒーターで加熱して蒸発させ、その水蒸気で加湿)
メリット:暖かい加湿で室温を上げる。菌の増殖を防ぎ衛生的。
デメリット:電気代がやや高め。吹出し口が熱くなる。
- 気化式(水を含んだフィルターにファンで風を送り、気化した水蒸気で加湿)
メリット:部屋全体を加湿できる。電気代が安い。
デメリット:運転音がやや大きい。加湿スピードがやや遅い。
- 超音波式(水に超音波の振動を与えてミストを発生させ、ファンで風を当てて加湿)
メリット:電気代が安い。コンパクトで低価格の物が多い。
デメリット:水の粒が大きいため床や壁が濡れやすくなる。こまめなお手入れが必要。
- ハイブリッド式(水を含んだフィルターにファンによって温風を当て、水分を気化して加湿)
メリット:加湿スピードが速い。広範囲に加湿できる。
デメリット:運転音がやや大きい。
乾燥した部屋などに長時間滞在すると、のどや鼻の粘膜が乾き、異物を排除する繊毛の動きが鈍くなり、ウイルスや細菌などを排除しにくくなります。
湿度を50~60%に保つように加湿器を上手に使いましょう。
まとめ
他にもこたつやセラミックヒーター、電気毛布など様々な暖房家電がありますが、
今回は代表的な5つと、おまけで加湿器をご紹介しました。
ご自身の生活環境にあった暖房家電を選んで下さいね。
あと風邪引かないようにーー
今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。
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